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【Q&A】放射性物質と被ばく


東日本大震災でトラブルが起きた東京電力の福島第1原発から放射性物質が放出され、被ばくした住民が多数出ました。連日関連ニュースが流れていますが、聞きなれない言葉が多く、よくわかりません。Q&A形式でお届けします。

Q 放射線と放射性物質の違いは。

A 放射線は、高いエネルギーを持った電磁波や粒子線の総称です。多くのものを突き抜ける性質があり、医療で使われるエックス線が身近な例です。放射性物質は、放射線を出す物質のことで、放射線を出す能力を放射能といいます。放射性物質を放射能と呼ぶこともあります。

Q 被ばくとは。

A 人体が放射線にさらされることです。放射線は細胞や組織を損傷したり、遺伝子を傷付けたりします。わずかな量なら影響はありませんが、短時間に多量の放射線を浴びると、急性症状や発がんの危険があります。原子炉が爆発したチェルノブイリ原発事故では、大気に放出された多量の放射性物質を浴びたり吸い込んだりして多くの人が死亡しました。東海村臨界事故では、放射線の一種の中性子線を浴びて住民らが被ばくし、作業員が死亡しました。

Q 許容限度は。

A 人体影響の観点から放射線の量を表す単位が「シーベルト」といいます。人は普通に暮らしていても1年間に平均2400マイクロシーベルトを浴びますが、それに加えて浴びても健康の心配がない年間許容限度が1000マイクロシーベルトです。胃のエックス線検査は1回に600マイクロシーベルト、CTスキャンは6900マイクロシーベルトを浴びますが、明確な利益や理由がある場合は許容限度とは別と考えることになっています。また放射線作業の従事者には別の基準があります。

Q 今回の被ばくは。

A 福島第1原発は、原子炉格納容器内の圧力を下げるために蒸気を外に放出しています。蒸気にはウランが分裂してできる放射性ヨウ素やセシウムが含まれ、住民が避難する際に衣服や体に付着したらしいとのことです。吸い込んだ人がどの程度いるかは不明だが、表面被ばくなら洗い流すことで取り除けます。また放出された放射性物質が原因で、13日には原発の正門近くの放射線量が1時間あたり1557・5マイクロシーベルトに上昇しました。周囲に数十分とどまっていれば年間許容限度を超える計算です。

■被ばく線量限度■
被ばく線量限度 一般人は普通に暮らしていても年間平均2・4ミリシーベルトの自然放射線を受ける。それに加えて年間被ばく線量限度の1ミリシーベルトを浴びても健康の心配はないとされています。実際に人体に病気などの影響が出る危険性が高まるのは年間100ミリシーベルト前後からと考えられており、1ミリシーベルトの線量限度はより安全面に厳しく設定されています。シーベルトは放射線が人体に及ぼす影響を示す単位で、1ミリシーベルトは千マイクロシーベルトです。