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インテル長友選手の体脂肪率はどのくらい?
Q:インテル・ミラノの長友佑都選手の体脂肪率はかなり低いそうですが、何%ぐらいですか?それでどうして90分間走り続ける体力を維持できるのですか。
A:日本代表の不動の左サイドとして活躍する長友選手。1月のアジア・カップ準決勝の延長にもつれた韓国戦ではチームトップの14キロ以上を走るなど、サイドを疾駆する姿は印象的です。
長友選手は現在の体脂肪率について現在は「測っていない」と言い、正確な数値は把握していないとのことですが、昨年のワールドカップ(W杯)前には5%を切っていたとのことです。
ただ、筑波大学陸上部で中長距離のコーチを務める榎本靖士准教授は「体脂肪が低い=持久力がない」という認識は必ずしも正しくなく、「スポーツのパフォーマンスを考えると、体脂肪は低いほど持久力がある」と話しています。
榎本准教授によると、「極論すれば体脂肪は重り」。体重60キロで体脂肪が10%なら6キロの重りを持っていることになり、5%ならその重りが3キロと半分になります。つまり、「体脂肪が少ないほど楽」というわけです。
それではなぜ、長友選手はあれほどのスタミナがあるのか。長友選手自身は「昔から走り込んできた日々がある。そこだけですね」と言っています。「戻りたくない」と振り返る中学、高校時代に行った徹底した走り込みが源にあるようです。
さらに榎本准教授が指摘したのが、「遅筋と速筋の割合」です。瞬発力を求められるサッカー選手は一般的に速筋の割合が高い選手が多いと言われていますが、榎本准教授は長友選手の場合、マラソン選手など持久力が必要な遅筋が発達しているのでは、と推測しています。
「長友選手のように活動量を保て、さらにダッシュもできてボールも蹴ることができるというのは遅筋繊維の割合が多いと思う」と説明しています。
高校卒業時にはJリーグからの誘いがなかった長友選手ですが、今や世界屈指の強豪インテル・ミラノでレギュラーの座を奪っています。
榎本准教授は「スタミナはあるけれど蹴るのはうまくないなど、子どもにもいろいろなタイプがある。そこで諦めないことが何より大事。それが長友選手が成功した秘訣だと思う」と話しています。(共同通信運動部記者)